ゆっくりとさよならをとなえる

いざ、生きめやも/さよならの学者に、なりたい

不幸→幸福、長い道のり

彼にお別れされたことは、とてもとても不幸なことだった。晴天の霹靂だった。たくさん泣いたし、たくさんの負を引き付けてしまったし、嫌なことがたくさんあった。

今は、回復途上にいるのだと思う。もう前ほど彼との思い出に固執しなくなったし、時々思い出して、なつかしいな、くらいの気持ちになることが多い。彼なしの幸福を以前より受け入れることができるようになった。

それでも、今みたいに彼の不在がとても堪えることがある。用事を済ませて、ふと、ひとりの時間に入り込むと、もう一生彼に会えないことがとてもとても堪える。「どうすればよかったんだろうな」「なにがいけなかったのかな」という初歩的な自問が始まって、もう彼がそれに答えることすらないことに私は涙が出そうになる。