ゆっくりとさよならをとなえる

いざ、生きめやも/さよならの学者に、なりたい

朝、目がさめて

すごくつらい。もう彼は私を思い出しもしないんだという事実を、顔をひどく殴られたように目の当たりにしたせいかもしれない。というより、それ以外に理由が思い当たらない。

「どうしてこんな苦しいことばかりあるんだろう」という思いばかりしてきた。自分が悪いのかもしれないし、ほかのなにかのせいかもしれないけれど、わけがわからなくて苦しんできた。過ぎ去った今も、どうしてあんなことがあったのかと、目がさめた瞬間にどこかにしまっておいて均衡を保っていたはずの苦痛の思い出が(思い出したくない思い出が)たくさんやってきて私にのしかかる。一生晴れない憂鬱。私はこれをどうすればいいんだろうな。

泣けたら楽なんだけどな。もう涙も出ないのだった。あまりにも遠くの過去のことで、もう涙は枯れてしまった。だからといって悲しくないわけじゃないのに。雨が降りそうでふらない分厚い曇り空が私にずっとのしかかっていて、私は一生憂鬱なんだろう。どうすれば?